今日は会社カレンダーでは休日になっている。しかしいくつかの現場は工期の都合で会社の休日は関係なく稼働する。いつものようにいつもの時間に出社し、事務所から作業場へ行き、そしていつものように作業場の内外を清掃して事務所に帰る道中ゴミを拾いながら戻る。寒中の寒気の中、東の空が赤らみその自然の神々しさに毎度感嘆しながら。
事務所に近づいたら人影が目に入る。さらに近づいたらいつものベテラン社員が、いつものように竹ぼうきで事務所のすぐそばにあるお宮の周りを掃除している。会社は休みなので事務所は人気がなくひっそりしている。いつものように自分から挨拶をする。彼も挨拶を返してくれる。彼もこの後担当する工事現場に向かう。いつものように。時間は七時を回ったあたりだ。
彼のような人がいる限りその企業は生き残ることができる。
ありがたい。